「国保は社会保障」 県単位化:4つの問題点

県は2018年4月から市町村とともに保険者となり、財政運営の責任を担います。住民の願いは、「今でも高い国保税を下げてほしい」ですが、未だに保険料の試算は公表されていません。「宮城県国民健康保険運営方針案(以下、方針案)」について、私の質問から見えてきた問題点を整理しました。

問題点1:保険料引き上げの恐れ
     ⇒ため込んだ基金を活用して保険料の引き下げを!
方針案は、「法定外一般会計繰入のうち、決算補填等を目的としたものは解消・削減の対象とする」としています。私の質問に対して県は、「法定外一般会計繰入は2018年度以降も法律で禁止されていないが、国のガイドラインに沿って解消を指導する」と答えました。そもそも宮城県の国保世帯の職業では「無職」が45.8%、非正規雇用などの被用者が23.3%と低所得者が多く、払える保険料とするための一般会計繰入は市町村の判断とすべきです。
一方、宮城県の市町村でため込んでいる国保の基金は被保険者1人当たり3万4764で、全国市町村平均の9,322円の3.7倍と、全国でダントツ1位です。何よりも国保税を引き下げて、住民に還元すべきです。

問題点2:徴収強化促進の恐れ
方針案は、県と各市町村が収納率目標を定めて収納対策を強化するとしています。具体的には滞納整理機構の活用や短期被保険者証・資格証明書の発行を位置付けています。無慈悲な取り立て差し押さえや、保険証の取り上げを強化するのでなく、住民に寄り添った納税相談や生活相談こそ強化すべきです。
また、収納率が高い市町村等に財政支援を行う「保険者努力支援制度」が開始されますので、ますます徴収強化が懸念されます。

問題点3:国保事務の標準化・効率化・広域化による弊害
方針案は、「短期被保険者証・資格証明書発行に係る指針の作成」を行うとしています。現在宮城県では、短期証を発行していない市町村が2つ、資格書を発行していない市町村は14あります。一律発行につながるような指針の作成はやめるべきです。
また、短期証の窓口留め置きや資格書の発行は受診を抑制し、手遅れとなる事例が全国で生まれており、やめるよう県が指導することを求めました。

問題点4:医療費抑制の推進 ⇒国のねらい!
今回の都道府県単位化は、国や県の調整交付金や保険者努力支援制度などで、医療費を適正化(抑制)した市町村に財政支援を行うしくみが導入されます。また、昨年策定した「地域医療構想」のベッド削減計画と合わせて、県が国保の財政運営と医療提供体制双方に責任を持ち、医療費抑制を推進するしくみが作られます。

いつでも、どこでも、誰でも必要な医療が受けられる制度に
国民健康保険法第一条:「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする。」
この立場から、保険証1枚で「いつでも、どこでも、誰でも必要な医療が受けられる」制度にしていくために頑張ります。

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