2016年度災害公営住宅入居者健康調査結果   =被災者の暮らし・健康・雇用・コミュニティの支援継続を

7月4日の保健福祉委員会で、災害公営住宅入居者の2回目の健康調査結果が報告されました。

・実施主体:宮城県及び13市町(仙台市、石巻市、塩竈市、気仙沼市、名取市、登米市、東松島市、大崎市、亘理町、山元町、松島町、涌谷町、南三陸町)

・実施時期:2016年11月~17年2月

・調査方法:郵送又は市町支援員等の戸別訪問による配布・回収。さらに塩竈・名取・亘理・大崎・東松島では、未回答世帯を対象に健診団体の訪問による聞き取りを実施(443世帯訪問し、接触215世帯)。

・回収率:配布・7724世帯、回収・3635世帯、回収率・47.1%、有効回答人数・6270人

【調査結果概要】

①単身世帯の増加と進む高齢化

・単身世帯の割合:43.1%、前年38.2%。

・65歳以上の独居高齢者世帯の割合:28.6%、前年:24.6%、県平均(2017年3月末):11.5%

・65歳以上の高齢者の割合:50.0%、前年:44.4%、県平均:26.3%

②職業:44%が「無職」・・その25%が15歳から64歳

無職44.4%、会社員14.0%、パート・アルバイト12.9%、主婦12.4%、学生6.7%、自営業2.8%、etc.

※「無職」と回答した2689名のうち、15歳から64歳までの659人の「無職」の理由:「求職中」31.9%、「病気療養中」21.1%、「その他」18.4%、「未回答」28.7%

③高齢者ほど健康指標は悪化~被災者の後期高齢者医療の負担免除復活を

1)現在病気がある人の割合:59.7%(前年:56.5%)、70代以上は80%~90%へ

2)体調が「あまり良くない」「とても悪い」と答えた割合:21.5%、80歳以上は約35%

3)不安・抑うつ症状:K6が13点以上(支援が必要な程度の強い心理的苦痛を感じている)が7.5%。(厚労省の国民生活基礎調査では13点以上は4.4%)

4)「災害を思い出して気持ちが動揺することがある」と回答:17.0%。全体に女性の割合が多く、80歳以上の女性は26.3%。

5)「朝又は昼から飲酒することがある」と回答:2.4%。全体に男性が多く、60代男性は6.8%。

④特に男性及び高齢者のコミュニティ支援は課題

1)「相談相手がいない」と回答:22.0%。40歳以上の男性は約3分の1にのぼる。

2)地域行事に「不参加」と回答:58.7%(前年:63.4%)。参加者は女性の割合が高い。

<天下コメント>

 災害公営住宅に入居したら被災者支援が終わりではありません。一般世帯に先駆けて高齢化が進み、単身世帯が増えている中で、見守りや健康支援、コミュニティ構築、就労支援など一人ひとりに寄り添ったきめの細かい支援が引き続き重要です。

 

 

 

 

 

 

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