5/11 保健福祉委員会で山形県のドクターヘリと船形コロニーを視察

宮城県のドクターヘリの導入準備が進む中で、山形県立中央病院を訪問し、山形県の運用状況を調査してきました。

山形県のドクターヘリは、2012年11月15日から山形県立中央病院を基地病院として運航が開始されました。運航時間は原則として8時半から17時15分までですが、11・12月は16時まで、6・7月は18時半までと日没時間を考慮して対応していました。夜間は運航せず、天候不良の場合は機長の判断で飛行を中止又は変更することができます。関係経費は2016年度当初予算で2億21百万円で、うち2億円が国庫対象とのことでした。医療スタッフは医師12名と看護師8名。うち医師の5名は応援医師で、土日や祭日に来てもらっているとのことでした。ランデブーポイントは767カ所ですが、冬場は雪のため103カ所になるそうです。2015年度の出動件数は407件でした。福島県・秋田県と広域連携(相互応援)をしています。

ドクターヘリの導入にあたっては、行政が医療圏ごとに病院への説明会を実施し、スタートはスムーズだったそうです。また、消防との連携が大切と話していました。

保健福祉委員会県内調査(病院) (7)保健福祉委員会県内調査(病院) (11)

 

大和町に46万㎡という広い敷地を有する宮城県船形コロニーは1973年に開設され、宮城県社会福祉協議会が運営しています。現在の利用定員は障がい者支援施設が210人、就労継続支援B型事業が20人、短期入所事業が10人です。

2002年に当時の浅野知事から「施設解体宣言」が出され、地域移行が進みましたが、受け入れ体制がないと反対の声があがりました。昨今は、高齢化と医療的ニーズの高い利用者が多くなり、地域移行できる方は減っています。築40年が過ぎる中で「県立障害者入所施設のあり方検討会」の答申が出され、建て替えが検討中です。

施設長さんのお話の「障害者施設を取り巻く状況」が考えさせられました。コロニーは介護保険適用除外施設になっているため、保険料は払わなくて済むが、特養ホームに入りたいときには、退所して介護認定を受けないといけないのに、退所先がないので困るということでした。一方、障害者施設は、特養ホームより医師や看護師、介護職員の配置基準が低いのが実態です。まさに、法の盲点だと思いました。また、介護職員の喀痰吸引の研修会が行われていますが、座学で7日、実習で8日かかるために、人手不足の中で参加させるのに苦労しています。宮城県では研修参加のために替わりの人を雇うための補助制度がありますが、雇いたくても人がいないと話していました。看護師や介護職員を募集しても、資格者がなかなか集まらず、昨年から資格要件を撤廃して35~6名採用したとのことでした。

育成会の会長さんが、「40年お世話になっており、親は70代~80代になっている。親亡き後の住まいの心配がないようにお願いしたい。建て替えに向けて、育成会として独自のアンケート調査中。親・家族の希望を反映してほしい。結果は提供したい」と話していました。

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