水道事業の「広域化」と「民営化」で“命の水”は守れるか?

//県民・市町村置き去りに4月から「水道民営化」スタート//

情報公開や説明責任が全く不十分なまま、上水・下水・工業用水9事業の運営権を民間企業に20年間売却する「みやぎ型管理運営方式(水道民営化)」が4月から始まりました。運営権者はメタウオーターやヴェオリア・ジェネッツなど10社で構成される「みずむすびマネジメントみやぎ(以下、MMM)」です。MMMは同じく10社で構成される「みずむすびサービスみやぎ(以下、MSM)」を立ち上げ、浄水場や浄化センターの運転・維持管理を委託しました。

//「広域化」と「民営化」のセットでダムから蛇口まで独占できるしくみ//

「コンセッション型の水道民営化(*)」は、水道法改定(2019年10月施行)に「官民連携の推進」が盛り込まれたことで可能となりました。更に、この法改定には市町村水道の「広域連携の推進」と、その推進役を都道府県が行うことも盛り込まれました。これに基づき、宮城県は19年度から「広域連携」の検討を開始し、22年度中に「水道広域化推進プラン」を策定することになっています。

この広域連携の調査等を県が委託してきたのが「(株)日水コン」です。この会社は県が運営権を売却したMMMを構成する企業でした。日水コンは、20年3月の業務委託報告書の中で、「市町村水道事業体同士の水平連携を進めつつ、将来的には用水供給事業(県の水道事業)との垂直連携も視野に入れた『発展的広域連携』の実現を目指していくことが現実的」と提言しています。

ダムから各家庭の蛇口まで、その仕事をMMMが独占できる仕組みが作られようとしています。公の仕事によって特定の企業グループが独占的に利益を上げることは許されません。

(*)所有権は県が持ったまま、運営権を民間企業に売却する「民営化」の形態

//広域水道に住民の声は届かない//

命の水を守る市民ネットワークみやぎ主催の講演会(4月9日)で、講師の近藤夏樹氏は、「民営化は地方議会の議決が必要だが、広域化に議決はいらない。広域化してしまえば民営化は容易となる。広域化すると、市町村議会からは水道の議題が消え、企業団議会に住民の意思を反映させることは難しい」と「広域化」に警鐘を鳴らしていました。

更に宮城県は、広域化の先進事例作り上げのモデル地区として、塩釜地区(2市3町)の調査検討を行っています。

命の水の検討を住民不在で行うことは認められません。

<4月9日命の水を守る市民ネットワークみやぎ講演会>

 

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