日本の子どもの6人に1人が貧困、ひとり親家庭は54.6%が貧困という深刻さです(2012年)。大学進学率は、全体が55.1%に対して、生活保護世帯の子どもは19.2%、児童養護施設の子どもは12.3%と教育格差が生じています(2013年度)。
宮城県の小中学生全体のうち、要保護・準要保護児童生徒数は約2万人で10.8%を占め、これに被災児童生徒就学支援事業の受給者数約1万人を加えると16.6%、実に6人に1人の子どもが生活に困窮して就学支援を受けています(2013年度)。
こうした実態を示して知事の「子どもの貧困」に対する認識を問いました。村井知事は、「深刻な状況にある」と述べ、「貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、総合的な対策を推進する必要がある」と答えました。
<「宮城県子どもの貧困対策計画」は今年度中に策定と答弁>
私は、当事者や支援団体の協力を得ながら、実効性のある「子どもの貧困対策計画」を速やかに策定して実行すること、また、重要な役割を担うスクールソーシャルワーカーの増員と正規職員化を求めました。
保健福祉部長は、「『宮城県子ども・子育て会議』で意見を聴取し、パブリックコメントを行い、今年度中の策定を予定している」と答え、教育長は、スクールソーシャルワーカーの配置について、「学校や市町村教育委員会の要望を踏まえた配置を目指して努力する、正規職員化は国の動向を注視する」と、極めてあいまいな答弁でした。
<乳幼児医療費助成の拡充を子どもの貧困対策に位置づけよ!>
私は、奥山仙台市長が「乳幼児医療費助成が他の政令市より低水準にあるのは宮城県の努力不足だ」と発言したことを取り上げて、県の助成拡大を迫りました。
村井知事は、「財源の余裕の範囲でやるのが福祉、年に2~3回しか風邪をひかない、親の所得が充分にある人たちにもお金を注ぎ込む理由があるのか」と開き直りました。これは、医療は自己責任という考え方で、憲法25条の社会保障の公的責任を否定するものです。私は、山形県の吉村知事が、県の助成を拡充することにより、今年の10月から全市町村が外来・入院ともに中学校3年生まで無料になることを紹介し、宮城県の拡充を強く求めました。