「4カ月経っても被災地の復旧が進まない」   ―― 5/7~9 日本共産党県議団で能登半島地震の被災地視察

1月1日の地震から4カ月経ちましたが、家屋は倒壊したままでがれきの山、水道が出ない地域がまだまだ多く、金沢市と能登半島を結ぶ自動車専用道路「のと里山海道」は、ところどころ崩落し、片側のみの通行で、帰りは一般道を通ってきました。

5月7日は石川県庁で能登半島地震の被害状況や復興プラン等をお聞きし、石川民医連災害対策本部で被災者や医療・介護等の状況について伺いました。8日は羽咋市に開設された「被災者共同支援センター」を訪問しました。

(以下、市町の被害及び避難状況は5月8日現在)

<水道工事業者が足りない!能登町で議長・副議長等と懇談>

能登町(震度6強):死者8人、負傷者40人。全壊306棟、半壊932棟、一部損壊5277棟。13カ所の避難所に148人避難中。

「連休明けから家屋の公費解体が始まったが、名義変更がされてなく、全員の同意をとるのが大変で申請が進まない。国で免責措置を認めてほしい」、「水道管の復旧は進んだが、家の中につなぐ配管工事を行う業者が足りない」などの問題が出されました。

<息をのんだ「輪島朝市」の火災現場>

輪島市(震度7):死者106人、行方不明者3人、負傷者516人。全壊3989棟、半壊4557棟、一部損壊6270棟。45カ所の1次避難所に1023人避難中。

日本共産党の鐙史朗(あぶみしろう)輪島市議に、「輪島朝市」の被災現場を案内していただきました。一部、がれきが整理されているところがありましたが、そこはご遺体が見つかったところで、花が添えられていました。朝市は190店舗あったそうです。

輪島朝市の商店主ら約40人が、100キロ離れた金沢市の金石(かないわ)港で、「出張輪島朝市」を出店。朝市を再開したそうです。

(輪島朝市の火災現場)

(輪島市に建設中の仮設住宅の前で)

<志賀原発 断水と道路寸断、家屋倒壊で原発避難計画は破綻>

志賀町(震度7):死者2人、負傷者104人。全壊518棟、半壊2191棟、一部損壊3667棟、床上浸水6、床下浸水5。7カ所の避難所に172人避難中。

日本共産党の中谷松助志賀町議に案内していただきました。

志賀原発の避難計画は、原発より北の住民は今回被害が大きかった輪島市や能登町に避難する計画でした。また、避難道路となっている国道249号線は道路ががけ崩れで何カ所も寸断して、避難どころか孤立した集落もありました。原発から10数キロの富来(とぎ)地区は、震度7で家屋が倒壊したり屋根瓦が落ちたり、何よりも断水で水がなく、屋内退避どころではありませんでした。放射線防護施設があった富来町立病院は、病棟の廊下の天井が崩落して、避難場所になるどころか、患者さんを移送したそうです。

複合災害時の避難計画は全く破綻していることが示されました。

(志賀町国道249号線・がけ崩れの工事現場) (倒壊した家屋)

(志賀町 隆起した海岸)

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