11月議会の保健福祉予算分科会及び保健福祉委員会で、大内真理県議と天下みゆきで質疑した主な内容です。
<特養ホーム建設費補助の増額を実現、更なる増額を求める>
11月補正予算で、広域型特養ホーム(定員30人以上)建設に対する補助単価を、1床当たり315万円から350万円に11%増額することになりました。2015年度に県が整備する170床が対象となります。これは、震災後の建設コスト増加に対して補助単価を引き上げてほしいという事業者の要望を、私が何度も議会で取り上げてきたものであり、一歩前進です。
しかし、1床当たりの建設費は、震災前の約1100万円から現在は1350万円程度に、23%も上がっており、補助単価の増加率は追いついていません。宮城県の特養待機者数は1万3千人。特養ホームの整備は喫緊の課題です。特養建設のネックとなっているのは、介護報酬の削減と、人材確保、そして建設コストの増加です。介護報酬の引き上げを国に求めること、処遇改善に県の独自補助を行うこと、そして実態にあった更なる建設費補助の増額を県に求めました。
<回復期病棟への転換に1億9284万円の補正予算>
病床機能分化・連携推進基盤整備事業に1億9284万円の予算がつきました。具体的には回復期病棟への転換のために機能訓練室や診療室等を整備する補助事業(1/3)です。問題は、来年の夏をめざして、県が地域医療構想を策定することになっており、現在、4つの医療圏で医療関係者等による調整会議が開かれ、議論が始まったところです。地域の議論が煮詰まらないうちに、補助金で病棟転換を促すのはいかがなものか?と質問しました。保健福祉部長は、「不足している医療機能は前倒しで進める。国からもハード整備を前提にすすめるよう指示があった。回復期病床は不足している。」と答えました。
急性期病床削減ありきでないといいながら実質、補助金と来年度の診療報酬改定で急性期からの転換が進められようとしているのではないでしょうか。
<福祉施設の指定管理制度は見直しを!>
宮城県のさくらハイツ、コスモスハウス、啓佑学園及び第二啓佑学園、船形コロニー、七ツ森希望の家の指定管理者の予算及び選定について審議しました。これらは母子生活支援施設や障害児・者の入所施設等です。質疑の中で、県営施設から指定管理に移行して10年間、各施設とも複数の応募が一度もなかったことが明らかになりました。
指定管理者制度は、サービスの向上と経営の効率化を目的に作られた制度です。一方、社会福祉施設は、人と人との営みであり、職員の育成が重要であり、事業の継続性が求められる非営利の事業です。5年毎に事業者選定が行われ、職員の低賃金構造が固定される指定管理制度は、社会福祉施設ではそぐわないのではないか、と質問しました。保健福祉部長は、「民間の知識・経験を活かすために指定管理とした。入所施設は人との関係、運営の安定性を求められるので3年ではなく5年間としている」と答えました。社会福祉施設の指定管理制度は見直すべきです。
<乳幼児医療費の宮城県の補助額は全市町村助成額のわずか17%>
乳幼児医療費の宮城県の全市町村の助成額は54億2732万円です。そのうち、県の補助額が9億1685万円と、わずか17%に過ぎないことが保健福祉部の資料で明らかになりました。市町村の負担額は45億1046万円となります(平成26年度実績)。
35全市町村から宮城県の乳幼児医療費の拡充の意見書が出されています。11月議会でも塩釜地域2市3町の要望書でも、宮城県町村会の要望書にも県の拡充が求められていました。宮城県はこれらの声をしっかりと受け止めて、拡充すべきです。
ちなみに、塩釜市の乳幼児医療費の助成額は1億1814万円で、うち県の補助額は1841万円でした。
<原発事故に伴う子どもの検査は震災復興特別交付税で措置される>
原発事故に伴う子どもの甲状腺検査やホールボディカウンターの導入費用及び検査費用が、栗原市、丸森町、大河原町で震災復興特別交付税で100%措置されていたことがわかりました。これは、国の震災復興特別交付税の「原発事故に伴い実施する子どもの生活支援等に要する経費」等に該当し、自治体から基礎数字をあげてもらったものについて交付税措置するものです。
県議団で高橋千鶴子事務所を通じて総務省自治財政局財政化復興特別交付税課に問い合わせたところ、「法律事項ではないので、毎年予算付けする必要があるが、今年6月24日の復興推進会議において、今後5年間の継続が取り決められた」とのことでした。